August 30, 2009

鳩山由紀夫が考えている「地方分権をすすめ、中央政府の機能を制限する」と「東アジア共同体の一員となることで、国家主権を制限する」の組み合わせによる将来の国家像は、たとえ長期目標であるとしても、かなり大がかりな政体の変更といえる。「国体」という言葉は死語だが、昔風に言えば、いわばこれは「国体の変更」にあたり、今回の選挙でそのことにゴーサインが出るならば、もはや「無血革命」といってもいい。その決定の大きさは、郵政民営化の比ではない。*3

たとえば、クーデンホフ・カレルギーの思想を評価する鳩山は、『VOICE』ではこんなことを書いている。さすがにこれは英訳できなかったろうな、と思えるくらい、トンデモな部分である。

——
クーデンホフ・カレルギーの「友愛革命」(『全体主義国家対人間』第12章)のなかにこういう一節がある。

「友愛主義の政治的必須条件は連邦組織であって、それは実に、個人から国家をつくり上げる有機的方法なのである。人間から宇宙に至る道は同心円を通じて導かれる。すなわち人間が家族をつくり、家族が自治体(コミューン)をつくり、自治体が郡(カントン)をつくり、郡が州(ステイト)をつくり、州が大陸をつくり、大陸が地球をつくり、地球が太陽系をつくり、太陽系が宇宙をつくり出すのである」

(中略)

個人でできることは、個人で解決する。個人で解決できないことは、家庭が助ける。家庭で解決できないことは、地域社会やNPOが助ける。これらのレベルで解決できないときに初めて行政がかかわることになる。そして基礎自治体で処理できることは、すべて基礎自治体でやる。基礎自治体ができないことだけを広域自治体がやる。広域自治体でもできないこと、たとえば外交、防衛、マクロ経済政策の決定など、を中央政府が担当する。そして次の段階として、通貨の発行権など国家主権の一部も、EUのような国際機構に移譲する……。
——

2009-08-29 - 【海難記】 Wrecked on the Sea

あああ、これは…。

これはマンデヴィル、バーク、ハイエク、そしてバーリンが唱える「自由」概念と真逆の考え方だ。ハイエクでいうと「偽の個人主義」、バーリンでいうと「積極的自由」というヤツだ。そして僕個人はこの類の合理主義的中央統制が最も嫌いだ。なるほど、だから友愛なのか。

現実的には裏に控えたクラッシャー・バンバン・イチローがそれなりの実現可能な道を選択するのだろうけれど、民主党…なんかあまりにビミョウ極まるな。低脳自民党のことを合わせて考えてみると、今回の選挙はまさに選択肢無しの様相になっているよ。

(via kashino)